レンズはボディよりも大事
ある人はこう言います。レンズ選びはボディ選びよりも大事。
例えば遠いものを撮ろうとした時に、フルサイズの一眼レフで、センサーサイズが大きく、ISO感度の幅が広く、短い間隔で連写ができる機体を持っていても、手持ちに望遠レンズがない場合、撮りたい作品は撮れないでしょう。逆にAPS-Cサイズの一眼レフでも、被写体にあったレンズで適切な設定ができていれば、それはあなたの作品になるでしょう。
旅をしている時、色々なものに出会います。
動きの速い野生の動物、視界には収まりきらないどこまでも広がる水平線、その様式からその国の気候や風土を感じ取れる現地の家屋、建物。欲張りの私にはその全てを写真に収めたいという気持ちにさせます。
そこで、50mmの単焦点レンズだけではどうしても補えない場面が出てくるわけです。ここでは、どの場面でどのレンズを使うと効果的かを一緒に学んでいきましょう。
キットレンズを使ってみよう
これから一眼レフに挑戦してみようと思っているなら、ボディとセットでレンズがついているレンズキット。ボディとレンズがセットになったレンズ付きキットは専用レンズとして設計されているので、相性も抜群、安心して使えます。まずは広角ズームレンズか中望遠ズームレンズのキットを購入し、気になるものにレンズを向けて撮ってみましょう。おのずと被写体が見えてくるはずです。
そこから、自分の撮りたいものに合ったレンズを買い足していきましょう。
モチーフ別のレンズ選び
撮りたいモチーフが決まったらモチーフ別に必要なレンズを選びましょう。クローズアップで撮りたい場合にはマクロレンズ、スポーツなど近寄れないものを撮る場合には、超望遠レンズが必要です。インテリアや建物は超広角ズームレンズがぁると便利でしょう。
以上のことを踏まえ、モチーフ別に最初に揃えておきたい基本的なレンズをあげてみたいと思います。ただし、ニコンD 70やキヤノンEOSKissはレンズの焦点距離が約1.5〜1.6倍になるので注意しましょう。
風景写真、インテリアや建物撮影
超広角デジタル専用ズームレンズΞコン12 ms 24 ㎜) (キヤノン10 ?”22 ㎜ 35 ㎜フルサイズまで使用可能なレンズ(シグマ12 mm S 24 ㎜)\標準ズームレンズ(ニコン24 ㎜s120㎜) (キヤノンEF 17 85 ㎜)
スポーツなど近寄れない被写体撮影
望遠ズームレンズ(ニコン80200 ㎜) (ニコン50 ㎜.^ 5 0 0 ㎜)(キヤノン28 300 ㎜)。手ブレ補正レンズが重宝します。
旅行やスナップ、人物撮影
標準ズームレンズ( 17 ㎜, 85 ㎜)などを積極的に生かしたい場合は、単焦点レンズのF値(絞り値)が明るいレンズがおすすめです。
花などのクローズアップ撮影
マクロレンズにも標準マクロ、中望遠マクロ、望遠系マクロとあります。昆虫など近寄って撮れない被写体には望遠系マクロ(180 ㎜)あたりが便利です。
「専用」と対応」の違い
デジタル専用レンズは、APS-Cサイズに合わせて作られているので、フィルムカメラでは使えません。装着できても、撮影した画像に黒い枠ができてしまいます。
「デジタルカメラ対応レンズ」と呼称されるレンズは、デジタル特有の欠点を補正しAPS-Cサイズのデジタルカメラと35 ㎜判フィルムカメラの両方で使用するように設計されています。その結果、大きくて重くなります。
望遠レンズが超望遠に
つい最近まで、デジタルカメラの欠点は、超広角レンズがないことだといわれていました。しかし、22 ㎜, 12 ㎜ 24 ㎜とデジタルカメラ専用の超広角レンズがどんどん充実してきています。APS-Cサイズのデジタルカメラでは、焦点距離が1.5 、1.6倍になります。たとえば、200 ㎜s400㎜のレンズを、デジタルカメラに装着すると、1.5倍に換算され300 ?”600 ㎜にもなります。つまり、超望遠レンズの世界を楽しみたい人にとってはAPS-Cサイズのデジタルカメラのほうが有利なのです。おまけにコンパクトなので、自然の写真撮影や旅行に持っていくのに便利です。またデジタルカメラはピントやブレに対してとてもシビアなので、手ブレ補正レンズも手に入れたいもののひとつです。